こんにちは、パールストリート歯科の歯科衛生士です。
今日はフッ素のお話です。
「虫歯予防にはフッ素!」とテレビや歯医者さんで耳にする機会も多くなってきたかと思います。
まずフッ素とは?
自然に広く存在している元素で、海、川、土壌・・ありとあらゆる自然の中に存在しています。
ただ、フッ素は単体ではなくナトリウムと結びついた「フッ化ナトリウム」、カルシウムと結びついた「フッ化カルシウム」など必ずほかの物質と結びついて存在しています。
歯医者さんで塗るフッ素や歯磨き粉に入ってるフッ素もフッ素化合物ですが、わかりやすくフッ素と呼んでます。
フッ素の効果としては、エナメル質の修復促進、歯質強化、菌の働きを弱めるなど、むし歯の発生を防ぐ効果があり、予防に有効な成分と言われています。
虫歯予防に大変効果的なのですがネットで調べると、フッ素は体に悪い?などと出てくるので危険性についてもみていきましょう。
上にも書きましたが、歯科で用いるのは「フッ化ナトリウム」でフッ素とナトリウムがくっついたものであり物質としては非常に安定した物質です。
厚生労働省によると、「フッ化物の急性中毒量としては推定中毒量(治療や入院などの処置を必要とする量)5mgF-/kg(体重)でこれは3歳児(体重12Kg)がフッ化物歯面塗布製剤(2%フッ化ナトリウム溶液・ゲル)1回分の上限量2ml(gr)の4人分を一度に摂取した場合推定中毒量に達します。」となってます
実際の使用量はゲル約1g以下で、塗布後の口腔内残留フッ化物量は1~3mgです。
では歯磨き粉ですと、約20kgの6歳児だとフッ素濃950ppmで60gの歯磨き粉と1.7本一気に飲んだ時に中毒量に達します。
いずれも事故性または意図的に一時的に中毒量を摂取したときにしかあり得ない量です。
また、フッ素入りの歯磨き粉を使う時の効果的な使用量もあり以下のように定められています。
年齢 使用量 歯磨剤のフッ化物濃度
歯の萌出〜2歳* 切った爪程度の少量 500ppm(泡状歯磨剤ならば1,000ppm)
3歳〜5歳 5mm以下 500ppm(泡状またはMFP歯磨剤ならば1,000ppm)
6歳〜14歳 1cm程度 1,000ppm
15歳以上 2cm程度 1,000ppm~1,500ppm
*仕上げ磨きに保護者が行う。
以上のことから水にでも中毒量があるように何事も過剰に摂取すれば危険ですが、正しい量使用すればフッ素は大変効果的な予防方法だといえると思います。
当院でも年齢別、目的別にご用意してますので、歯磨き粉選びに困ったときはいつでもご相談ください♪