2022.08.10
MTAセメントは、神経を残すための薬です
みなさまこんにちは😆院長の佐藤美有紀です。暑い日が続きますね🍉
今日は、MTAセメントについてお話したいと思います。MTAセメントは、むし歯の神経を守るための薬です。
虫歯の治療をするときに、私が最優先していることは、できるだけ神経を残すことですが、MTAセメントは治療に欠かせない材料です。
どんなときに使う治療なのでしょうか?
それは、症状はないけれど、神経に到達するような深いむし歯を治療する場合で、神経を残したい場合です。
虫歯の治療で歯を取り除きますが、無事虫歯を全て取り除いたと思いきや、歯の内部にピンク色の点(神経の部屋の端)が見えるときがあります。点状露髄といい、虫歯が深かったため神経の一部が露出してしまった時に見られます。こんな時に、MTAセメントを塗りこむことで、神経を取らずに歯を治療できる場合があります。
MTAセメントの適応症は
むし歯が深く、神経に到達しそうだが自覚症状(痛みなど)のない場合
です。自覚症状があったり、神経が感染していたり、すでに神経が死んでいる歯は適応外です。
MTAセメントは非常に高価な材料ですので自費診療となります。治療費は22000円です。
別途、詰め物の治療費が必要です。MTAセメントを使用する場合は、詰め物は保険診療外となります。
MTAセメントで全ての症例で痛みがでないわけではありません。治療後に症状が出て、神経治療に移行した場合MTAの費用は返金できませんのでご了承ください。
神経を抜いた歯は、神経のある歯よりも寿命が短くなるのは様々な論文でいわれており、事実です。
神経を守るためにできる限りのことをしたいときに、MTAセメントは非常に有効です。